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「はあ〜どうしようかなあ」
「さっきからずっとそう言ってるよね」
くるくると指で回していたシャーペンが飛んでノートの上に転がった。
机から身体を起こして椅子にもたれかかる。
朝になれば私を叩き起こす置き時計が、淡々と0時2分を指していた。
机から離れたせいで肘で押さえていた過去問がぱらぱらドンと、隙間なく閉じる。
今日は朝からみっちり勉強してたんだから、もういいだろう。
赤色の分厚い本は手強くて、再び開く気にはなれなかった。
「だって来週には二次試験だよ、迷惑じゃないかなあ」
「でもさ、一昨日だって図書室でふたり並んで勉強してたじゃん」
「えっ、なんで知ってるの?」
スタンドに立てかけてあるスマホの向こう側に、ニヤリとする顔が見える。
「スタ○ドで追っかけてから丸わかりよ」
「そんなことなんかに使ってないでさ、試験のときに使うとかすればいいじゃない?」
「ゆづ様はそんな不正なことはしませーん」
「はいはい」
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