うちにゴミがいます。僕です。

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 人間は生きている限りゴミを出す、と学校で習った。  僕はもう十二歳だから、それをちゃんと理解できた。  その時は必要だから買ったり手に入れたりしたはずなのに、用が済んでしまえば、どんなものでもゴミになってしまう。  それは、仕方のないことだ。  ただ、僕という子供が両親にとって早くも不必要なものになったというのは、予想外だった。 「いいかい、シュウヘイ。お父さんとお母さんは、離婚することにした」と父。 「で、シュウヘイは私とお父さん、どっちについて行きたい?」と母。 「お父さんはね、北海道に行くんだよ。とても寒いし雪が降って大変だ。それに、お父さんは仕事でほとんど帰ってこられないだろう。でも、いいところだよ」 「お母さんは沖縄に行くの。暑いし台風が来るしで大変だとは思うけど。生活のためには一生懸命働かなくちゃならないから寂しい思いをさせてしまうけど、それでもいい?」  二人とも、内心、できれば相手の方に行って欲しいと思っているのはよく分かった。
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