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「ごちそうさま。」
「……? ゴチソウサマ?」
「いただきますと同じで食べ終わったら
ごちそうさまって言うんだ。
おまじないみたいなもんだ。」
「なるほど…、そうなんだ。
初めて食べたシチューも、美味しかったぞ。」
「それならよかった。」
シチューを食べ終わり
皿を洗って片付けまで終えたら
家にあるボロいソファーでくつろぐ。
サドナちゃんはなぜか正座で大人しくしている。
「イオニル…、一つお願いがあるのだが…。」
「悪いが聞きたくねぇなー。」
「まだ何も言ってない。
私のメモリーにエラーが発生するから
ちゃんと聞いてほしい。」
「わかった、そのお願いってのは?」
「先程、無線で救援の要請をしてみても
私の配属先の本部から全く反応がないんだ。
だから、壊れた飛行ユニットを直して
本部に帰ろうと思っている。」
「空飛ぶ車にでも乗ればいいんじゃねーの?」
「持っているのか?
…仮に持っていてもダメだ。」
「いや、アレ相当高いから持ってないけど…、
飛空挺の直行便とかではダメなのか?」
「それだと本部にまで行けないんだ。」
「なんで?」
「本部は宇宙にあって
私の飛行ユニットは宇宙仕様だからいいが
空飛ぶ車や飛空挺では無理だ。」
あ、そういう理由?
もうロケットにでも張り付いて
帰れば…いいわけねーや。 燃え尽きるわな。
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