激戦

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ここから サドナ視点。 私は直った手足の感覚と装甲を確かめると メリエロに感謝の気持ちを伝えておいた。 モニターを見れば 研究所までもう間近に迫って来ている ザムテスが映っていて厳しい状況なのが窺えた。 一刻の猶予も無い、今すぐ出撃した。 研究所の出入り口から出れば…、 ザムテスと鉢合わせになった。 「ぬお! …貴様はあの時のアンドロイド! ついにだ、この時を待っていたぞ…! 前回のようにはいかぬ、力の差をわからせてから ぶちのめしてやるァ!!」 拳を振り上げて襲いかかってくるのを 受け流して、距離を取りながら回避する。 そういえば…武装が必要最低限の物しかない。 シオンとの戦いでほとんど壊れたため 残っているのは遠隔ボムと複数種類はある 銃器の一つ、サブマシンガンくらい。 これでは太刀打ちできないだろう。 新しい武装もいつ届くかわからないうえに モニターでの戦いを見るに通用するかわからない。 あとは肉弾戦で乗り切るしか……。 そう思った矢先に目に止まったのは、 先程まで戦って倒されたことで機能停止していた クマクマ ナイトの紅熱血ブレードだった。 傷を与えられるということは 有効な武器であることが証明できている。 …この武器に賭けてみよう。 私は転がっていた剣を拾い上げると ザムテスの方へ向き直り、かまえを取っていた。
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