激戦

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剣術については内部データにある技術を 応用して単調ではない動きで攻撃。 メリエロの修理のおかげにより 装甲が前より増強されているので、 ある程度の攻撃には耐えられそうだ。 問題は敵が強化パーツとやらで 無闇やたらと無駄に強くなり なんだか厄介な相手である点だが……、 何かイオニルの癖が移り始めた気がするが たぶん気のせいだろう。 使い慣れていない武器を振るいながらも 効き目がある間接部位やブースターを狙うことで ザムテスを息つく間もなく押し始める。 「く、…ぬ! やるではないか! 肉弾戦だけではないのを思い出させてやるぞ!」 三連ブラスターと小型バルカンの同時連射、 バルカンはともかくして 熱で溶ける威力のブラスターだけは くらえば装甲が吹き飛ぶのでダイナミックに回避。 「油断はしない、私は恩人のためにも この研究所を守ってみせる!」 瞬きするくらいの短い隙でも逃さずに 私は猛攻を放ち、畳み掛ける。 形あるものはいずれは壊れゆくもの。 サイボーグであるザムテスも一時的に強いだけで 決して無敵というわけではない。 おそらくだが、 耐久時間が長いだけのはずだ。 気づかないだけで内側から強化パーツに 亀裂が入り、部品の一つ一つが壊れているはず。
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