修理

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「ふうん…、元兵士だったのね。 やっぱりただのゴミ収集屋じゃなかったわけね。」 シオンは何か納得するようにそう言うと アルバムを静かに閉じていた。 それでいい、過去は過去だ。 あの頃は確かに楽しい時もあったが、 必ず最後に思い出すのは…辛い時のことだ。 今が幸せで安定しているなら、それで……。 …この空気どうしてくれるシオンー!! 俺は無言でサドナちゃんに アイコンタクトで指示を出す。 俺が直接攻撃するのではない、 サドナちゃんはアイコンタクトを理解すると シオンの両方のほっぺたを鷲掴み、 ンギギギ…と引っ張る。 「ほぇ!? はひふんのほ! いひゃい、 いひゃいはらやへへー!!」 (はぁ!? 何すんのよ! 痛い、 痛いからやめてー!!) うーん、流石だ。 おしおき終了! 「痛たたた…、私のほっぺに何か恨みでも?」 シオンは頬を摩りながら呟く。 「よくよく考えたら 君がサドナちゃんにしたことを思うと やり返してなかったなって。 今のでチャラだな。」 「そうね…、わかったわ。」 さて、そろそろ聞きたいこととか聞くとしようか。 シオンがレモネー銅を 持ってくるのはいつなのかとか、 ザムテスどうするのとか。 サドナちゃんがここに来る前に戦ってた 敵とやらはなんだったのかとかな。
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