修理

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皆もそれぞれの話をしたかったのは同じで 話を始めることにした。 俺が話を振ろうとする手間が省けて助かる。 まずはシオン、 「レモネー銅は入荷するまで待つ必要は無い、 私の知人に相談すれば直ぐにでも手に入る。 時間がかかるから、明日の昼にでも届けとくわ。」 次はザムテス、 「我は…、そこのアンドロイド、 サドナとやらに二度負けて気付かされた。 自分のしてきた愚かさをな…、 今までの行いを反省し、罪を償おうと思う。 メリエロといったな。 …この度は誠に申し訳ございませんでした、 破壊した研究所の損害は弁償させて頂きます。」 頭を深く下げて謝罪。 「貴方のしたことは本来なら 許されないことだけど、…アタシは許すわ。 その代わりに、貴方には ここで用心棒として働いてもらう、いいわね?」 「承知した、ならばその言葉に従う。」 賞金首がポリスに突き出されないのは意外だった。 心境の変化を感じるに 彼も身体は機械でも心は1人の人間、 やはり悪い事をした自覚があり 悔い改めようとしているのがわかった。 その次にサドナちゃんが口を開いた。 「私がイオニルに話そうとした ここに来る前に戦っていた敵というのは…、 実はこの世界に潜伏していたロボットだ。 私はソイツを倒す指示を受けて追ってたら 被弾してこの地域に迷い込んだと。 ロボットと言っても 私と同じ高性能アンドロイド。 話してしまうと、 イオニルを戦いに巻き込んでしまうと思って 最初は言わないつもりだったんだ。」 もう既に巻き込まれてるから 驚きはしないけど…、ロボットか。 サドナちゃんと対等に戦えるとなると相当強いな。 「なるほどな、でも…いいのか? 飛行ユニットが直ったら一度 本部とやらに帰るんだろ? そのロボットは野放しになってしまうが…。」 「そのことについては 敵に小さな発信機をつけていたから 位置はわかるので問題はない。 戦力を整え次第で攻め込む手筈だ。」 「そうか、それなら大丈夫か。」 話合いは終了した、サドナちゃんが一度 本部に戻るのは援軍を引き連れるためだそうだ。
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