5年間挑戦させてくれた氷室冴子青春文学賞へ感謝を込めて

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5年間挑戦させてくれた氷室冴子青春文学賞へ感謝を込めて

 第5回氷室冴子青春文学賞が終わりました。  ニヤリさん、大賞おめでとうございます🎊  桃実さん、準大賞おめでとうございます🎉  エブリスタ運営のみなさま、審査員の先生方、投稿して頑張ったみなさま、お疲れ様でした!  最終候補に選ばれた方々、悔しいでしょうがここまで丁寧に論じていただける賞もなかなかありません。これを糧に頑張って欲しいです!  わたしはというと、残念ながら今回も届きませんでしたが、今回は選ばれないだろうなと思っていました。  第4回が終わってから、第5回の準備をしましたが、とにかく忙しい日々でした。合間を縫うには夜中しかありませんでした。 ・必ず2作品を出す。 ・2作品のうち、ひとつは北海道を舞台にする ・人生ではじめてプロの先生からいただいたご指摘を守る。  この3つだけは必ず成し遂げる。  遅筆なもので、昨年の10月から今年の6月までかかっちゃいました。でも、いろいろと忙しかったので、我ながらよく頑張ったなと褒めてあげたいです。  そうして2作品を書き上げましたが、今回は書いていても書くリズムが最後まで生み出せませんでした。  以前にわたし自身をYouTubeでご紹介いただいた、とのさんから「わたしの作品には音楽が流れる」というお褒めの言葉をいただいていたのですが、そのわたしの特徴である音楽がこの2作品では流れなかったと思います。その点で今回は厳しいかなと覚悟していました。  小説はとても難しいですね。  ただ、やりきった。その思いが強いです。  5年間挑戦した文学賞はほかにありません。なんなら全応募者のなかで一番想いは強かったかも。  ほんとは受賞スピーチで言うつもりでしたが、わたしは本に触れたのがとても遅い人間です。はじめてまともに本を読んだのが、宮部みゆきさんの模倣犯。引きずりこまれました。本ってこんなに面白いのか、と。  そして、2冊目が氷室冴子さんの海がきこえるだったんです。  わたしは氷室冴子さんを知りませんでした。海がきこえるがジブリで映画化されていることも知りませんでした。  ほんとにたまたまだったんです。図書館だったのですが、いまだに、なぜその本を手に取ったのかは謎です。  海がきこえるは、わたしが小説を書いてみようと思ったきっかけを与えてくれた本でした。  なぜか。  においがしたからです。  本から。  紙のにおいじゃないですよw?  海の匂い、街の匂い、線路沿いの匂い、玄関扉の匂い。  なんで?  これが、海がきこえるを読んだわたしの感想でした。  描写なんですよね。その頃は描写という言葉もイマイチ分かってなかったんですけど、丁寧な描写は脳に風景を呼び起こすどころか匂いを発するか、と。  この芸術に挑んでみたいな。それはたしかな執筆への足がかりでした。  本を読む人は少ないです。  今はもっともっと少ないのではないでしょうか。  わたしもまったく読まない人でした。  そんなわたしに読書の素晴らしさを与えてくれたのが、宮部みゆき先生と氷室冴子先生でした。この2作は特別でした。  そんな、本を読んだことがなかったわたしが本の良さを知ったんです。  氷室冴子青春文学賞を通じて、そう発信したかった。そう発信することで、本を手に取ってみようかという人を増やしたかった。それがわたしが存在する意義だと感じていました。  それだけになんとしても受賞したかった。  これが5年間も挑み続けた理由です。  もちろん、毎年の講評の丁寧さや栗林様をはじめとした運営の方々のあたたかさを感じられる賞だったから、という理由もありました。こんな賞はほんとにないと思います。  5年間。なかなかに長い時間です。よくぞここまで挑ませてくれた素晴らしい賞に、改めて感謝したいです。  悔いはないですし、やりきった感があります。最終候補にも選んでいただきましたし、おかげさまで憧れの文学賞の世界にも名前が載りました。悔いがないどころか、満足です。(そもそもネタが浮かばないw)  櫻井とりおさん、佐原ひかりさんの著書はぜんぶ良いです(3冊ほど読めてないけど……)。平戸さんのこれからの著書も楽しみです。是非、みなさまも手にとっていただいて、エブリスタにはこんな素晴らしい賞があるのだと実感していただけると嬉しいです。←まるで運営者w  宝島社さんの『日本ラブストーリー大賞』という賞がありました。とても雰囲気が似ています。日本ラブストーリー大賞からは、原田マハさん、吉川友梨さん、武田綾乃さん、寺地はるなさん、などなど、とんでもない作家さんが誕生しています。氷室冴子青春文学賞もそうなる気がします。    まあまあの歳になりました。  書籍化を、なんとか氷室冴子青春文学賞から書籍化を、と夢見ておりましたが、それは叶いませんでした。  でも、よくよく思い返すと、公募で連戦連敗からエブリスタさんが希望を与えてくれました。運命のように、エブリスタに氷室冴子さんの文学賞がありました。意欲もどんどん湧いてきました。  最終候補に選んでいただいて、プロの先生方から講評をいただいて、それをもとに書いてみるなんて今までない経験もできました。  なかなかに幸せだったと思います。  今日は久しぶりに仕事でめちゃくちゃ怒られました。帰路は足が震えるほど辛かった。でも、小説を書くと違う世界にいける。こんなありがたい趣味はない。  たのしくボチボチ書いていこうと思います😊
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