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「凄いね。もうびしょ濡れ」 巧を誘うために収縮しているそこからは、だくだくと粘液が漏れ出ている。淫靡に光るそこを、そっと広げて巧は舌を差し込んだ。 「はっ…うああっ…」 敏感な場所に舌を入れ込まれて、竿を扱かれればもうすぐそこに快感の頂点が見えて来る。それもそのはず、ずっと抱かれていない身体は、今最高に巧を求めているのだ。 「ダメ…だ、もう…お、れ」 「最高…歩」 「入れ…てェ…た…く…」 はしたなく懇願する。すると巧は、満足したように俺の唇を噛んだ。それから、自らの猛りきって最大に膨らんだそこを、俺に宛がうと、すぐに奥に進めてきた。 「ああっ、ああ」 いきなり奥の何かに当たってしまい、俺は途端に頂点に誘われる。勢いよく噴き出した精液が、自らの頬まで飛んできた。痙攣する身体。 「ははっ…最高、だよ、お前…」 嬉しそうに、がっちりと俺の奥まで挿し込み逃げられないように肩を抱く。この体位が巧は好きなのだ。 すっかりそれに絆されたように、俺はこの角度で絶頂を迎えるような身体にされてしまっている。巧の形を、先端の形状を、恥ずかしくも俺の粘膜はしっかりと覚えている。 「たくみィ…」 余りの快感に、俺は涙を流す。こんなに感じてしまって、俺は大丈夫なのだろうか。昨日より今日、今日より明日、と上書きされるように快感が強くなっていく。途端に恐怖が心を支配する。怖い。自分が制御できなくなっているのか、それともこれが普通なのか。もう訳が分からなかった。 「大丈夫、だよ。俺も気持ちイイから。お前だけじゃねーから」 まるで俺の心の中を覗いたかのように、巧は俺に言う。俺の零れる涙を巧が唇で掬ってくれた。 こんなにも、簡単だったのか。 まるで遠くにいるようだった恋人は、こんなにも近くにいたのに。なんて俺は馬鹿だったのだろう。 「悪ィ、俺も、もう…余裕なんてねェからなッ」 どんだけやってねーと思ってんだ、と言いながら、巧は最奥に巨大に膨らんだものを叩きつけていく。その度に俺の奥の曲がっている場所にぴったりと巧の先端が張り付いて、俺の先端からはまた透明な液体が迸っていた。 「壊れ…こわれ…ちゃ、う」 「また連れてってやるよ、天国に、さ…」 うん、と頷いて、俺はまた再び光の洪水へ飛び込んでいく。怖くない。巧も一緒なのだ。俺は注ぎ込まれた熱い血潮を、搾り取るかのように巧に足を絡め、縋りついた。 そのまま俺達は二人だけで抱き合い、快感の海に身を投げ出していた。
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