7人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
ウチの部署に新人の女子が入ってきた。快活な性格の子で営業向き。見た目もかわいく、社内の評判もよかった。
先輩として営業同行を続けていくうちに、彼女との距離も縮まってきた。
「先輩! 今回の案件でわたし、めっちゃ頑張ったでしょ?」
「うん、よくやったと思うよ」
「ご褒美くださいよ!」
「仕方ないなぁ」
かわいい後輩のため。メシでも奢ってやろう。助手席に座る彼女に尋ねる。
「何か食べたいものでもある?」
「わたし、行ってみたいお店があるんですよ」
「どこ?」
「Mってレストラン、知ってます?」
ハンドルを持つ手に汗がにじむ。思わず僕は口にしていた。
「君って、AIロボットじゃないよね?」
最初のコメントを投稿しよう!