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生きること
朝、目が覚めた。
いつものように、起きて直ぐにスマホの画面を確認する。
二〇二一年一月三十日。
午前十時十二分。
起き上がってカーテンを開ける。
「まぶし、」
思わず目を細める。
嫌になるほど清々しい朝だ。
昨夜話を終えしばらくの沈黙の後、
少女、、月歩はどこかに姿を消した。
さすがにあの時間に一人にするのはまずいかと思ったが、ついてくるなオーラ満載で去っていかれてはついていけなかった。圧に負けたのだ。情けない。
「行ってみるか」
重い腰を上げて、昨日の公園に行こうと準備をする。
と言っても、顔を洗って着替えるだけなのだが。
外に出て、真っ直ぐにあの公園を目指して歩き出す。
あの子はご飯を食べれたのだろうか?
あの後どう過ごしているかは分からないが、食べれていなかったら大変だと思い途中コンビニによって、軽く食べられそうなものを買うことにした。
「いらっしゃいませ~」
「あぁ~、天国」
店内は暖房が聞いていてとても暖かい。
一度入ったら外には出たくないという気持ちが顔を出す。
「なにがいっかな」
棚を物色していく。
やっぱり菓子パンとかか?昨日あったばかりなので、好きな食べ物も何も知らないから困った。
「とりあえず、色々買って行ってみるか」
適当にとってカゴに入れる。
「飲み物は、、無難にお茶でいっか」
ジュースとかの方がいいかとも思ったが、まぁいっかとお茶にした。
「ありがとうございました~」
「っ、さむ、」
会計を済ませ店を出る。寒い。寒すぎる。
暖かい店内にいたから尚更寒さが辛い。
「ついた、けど」
公園についたが、少女は見当たらない。
あれから戻ってこなかったのだろうか。
どこか別の所に寝床を見つけたのか。
どちらにしよ、家はないと言っていたので心配だ。雨風をしのげる暖かい場所にいる事を願うばかりである。
「仕方ない、か」
15分ほど待ってみたけどやっぱり現れない。
寒すぎてこれ以上は待てる気がしないし、来ない気がして家に帰ることにした。
「はぁ、どこ行ったんだろ」
帰ってからも結局気になってそわそわしてしまう。
あんな小さい子がその辺を一人でうろうろしていたら不審に思われるかもしれない。
「また夜に行ってみるか」
それまでは、いつも通りただ時間が過ぎるのを待つ。
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