夜空

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夜空

私たちってきっと何かが違ったよ それだろうね?僕にもそんな節が見られた。謝るよ。 そう言う事を期待してる訳じゃないのよ? わかっているって。僕だって自分の正当性なんか、今更なんの価値もないって、わかってるし。 空が綺麗ね? うん、綺麗だ。 何が不満だったの? 今別に不満はないさ。僕はただ、君よりもこうしてものづくりしている方が好きなんだ。 それは、、、悲しいわ… いや、君には迷惑かけないよ。僕はこうやってまた、名曲を生み出すんだろ? そう言う事じゃなくて いや、悪かった。僕はただ、本当に仙人?(苦笑い)みたいな静かな処にいたいだけなんだ。 私がその妨害をしているとでも? それは聞かないでくれよ。オレはただ、音楽を作りたいだけなんだ。 何が不満なの?貴方は私のおかげで今もそうして生きられるの。 ごめん、そんなに他意はないよ。本当にごめん。 そう言って彼は、愛用のグランドピアノから離れる。私は1人取り残された様にポツンといる自分が惨めでならなかった。彼のために生きてきたつもりだった。だけど、彼からあんな風に言われてしまって、悲しいと言うか、悔しいと言うか、いつしかお互いの立場が逆転してしまったかの様な錯覚を覚えた。 私達は表面上は良い夫婦をしている。けれど、多分そう、自分が悪い。彼はきっと、一人で何か大きな事を昔みたいにやり遂げたいのだ、私はそうとりあえずは思おうとした。けれど、止めどない涙が溢れて仕方なかった。
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