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長編を一本書く!
改めて、はっきりと目標を掲げましたが、
漠然とした話で、途方もない話です。
今では実際に、
書いた後だから言えますが、
相当大変でした。
ネットとかでも、みたことありませんか?
質問!
「小説家になるコツは何ですか?」
答え!
「小説を最後まで書き切ることです!」
って問答……。
もはや、テンプレートでもあるのかという
掛け合い。
なに当たり前の事を言ってるの?
もしかしてバカにされているんじゃ?
なんて思ったりしますが、
書き上げてみると、実感します。
そのとおりだ、と。
小説を書き切るって、
本当にすごい事です。
だって、10万もの文字を
物語として構築するんですよ。
私は、
夏休みの感想文の、
原稿用紙2枚=800字
さえも、埋めるのに四苦八苦していた人間です。
10万字とは……、
人間成長するものです。
(実際には15万字でしたが)
またまた話が逸れそう。
さて、
長編小説を書き切るには、
相当のモチベーションが必要です。
どうやったら
そんな情熱が生まれるのでしょうかね?
もう小説家にならないと
生きる道がないんだ!
って追い込まれていたり。
友達が小説家になって、
あいつに絶対負けたくないんだ!
的な、競争心だったり。
もしくは、
小説に親を殺されて、
憎悪のままに殴り書き、
とか……。
中々皆さん
筆の根底には、
凄まじい想いがありそうですね。
さて、
私のモチベーションは?
というと、
絶対に書きたいシーンが、
頭に浮かんでいた
からです。
物語のクライマックスなのですが、
最初の長編を書き切れたのは
このシーンが明確に浮かんでいたから。
このクライマックスまで
絶対に書きたいと思ったから。
もしも、第二作・三作で書いた長編が
私の初めての執筆活動だったとしていたら、
最後まで書き切れなかった可能性すらある。
ああもう!
こんな辛い思いして書いても、
ラストがあんまり面白くなさそうだし!
みたいな迷いがあったら、
途中で投げ出していたかもしれない。
(ちなみに、2作目、3作目も、面白いですよ……)
それくらい、
思い描いたクライマックスを
絶対に書きたかったのです。
結果的にこの小説は、
小説現代長編新人賞二次選考通過、
さらに加筆修正して、
暮らしの小説大賞一次選考通過を果たしました。
両者とも
応募数の上位一割くらいまで残りましたので、
あの時の決意と
「このシーンまで書き切れば、絶対面白くなる!」
って考えは、多分正しかった。
自分の経験を踏まえてお話しすると、
長編小説を書き切るのは
相当大変です。
でも、途中で挫けそうになっている方がいらしたら、
「絶対最後まで書いて!」
って、声を大にして言いたい。
新しい世界
新しい自分が見えてくるはず。
楽しいです。
でも、
思い返してみると、
一本目の長編小説を書き切るのは、やっぱり大変だった。
そもそも、
清々しいまでの素人だったので……。
小説投稿サイトで
数々の作品を投稿されている皆さんにとっては
当たり前の事すら知りませんでした。
まさに、
右も左もわからない状態。
・Wordの縦書きって、どうすればいいの?
・1行何文字? 1ページ,何行?
・会話のお作法はどうすればいいの?
・地の文……、何それ?
・3点リーダーとはなんぞや?
・視点ってなんじゃ?
・やっちゃいけないこと多すぎない?
一つ一つ調べながら、
見よう見まねで文章の形を整えていく作業が、
延々と続きました。
ちょっと書いては見直して、
なんか変じゃないかと思って書き直して。
途中で、
こんな小説面白いの?
誰が読みたいと思うの?
デビューできなかったら、無駄な努力?
なんて、陰鬱な気持ちにもなりました。
それでもなんとか書き続けて、
ようやく15万字くらいの小説が
完成しました。
感無量です。
あ、
でも気をつけてください。
はじめての小説を書き上げた直後って、
無茶苦茶、気が大きくなるので……。
こんな面白い小説なんて
誰もかけないだろう。
そんな、恐ろしいほどの
自己肯定感、満足感が押し寄せてきます。
興奮状態で、すぐに行動に移すのは、
お勧めしません。
(誰かに見せたり、すぐに投稿したり)
1週間くらい寝かせると、
冷静な目で、小説を評価できます。
さて、
小説家になろうと思って、約半年。
私はようやく、
文学賞への投稿を開始できる状況まで歩みを進めました。
続きをお話しする前に、
次のページから、
私を散々苦しめた
「視点」
のお話をします。
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