0人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
翌日、アキは一日中うわの空ですごしていた。
その日の最後のホームルームの時間。
「キ・・・アキ・・・アキ、号令!」
後ろの席の女生徒に背中を小突かれて、アキはやっと自分が呆然としていた事に気が付いた。
周りを見渡すと、教壇に立つ担任の湊を始め、クラスの全員がこちらを見ていた。
「あ、すみません。
起立!」
慌てて号令を掛け、立ち上がろうとしたアキに、そのまま座っているよう促した湊は、少し悲しそうな表情を見せた。
最初のコメントを投稿しよう!