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「さぁて要。これはどうゆうことだ?」
相変わらずいい笑顔ですね、委員長。
いつの間にか名前呼びになってるし、、
長い足をきれいに組んでこちらを見る委員長様はまるで悪魔のよう。口が裂けても言わないけど。
さっきとは別の意味で泣きそう、、
「で?」
「えっと、、登校していたらさっきの彼らに絡まれて、、、って委員長ご存知ですよね」
さっき、彼らから状況を聞いていたわけだし、この人だったら大体の想像はつくだろう。
なぜわざわざ俺から聞く必要があるのか。
何のつもりだろうか、と視線を投げかけた。
が、素知らぬ顔
「何言ってるのかな?」
そう口にして、目の前で静かに立ち上がった。
何をするつもりだろう、なんとなく危機感を感じて目で動きを追った。
コツコツ。足音だけが二人きりの部屋に響く。
彼が向かったのは俺のいる場所と反対方向、つまり扉の方だった。
は?俺を放置してどこかに行くつもり?
意味のわからない行動に首を傾げながら、内心、この変な空気から逃れられる事にほっとしていた。
が、そんな う ま い 話 じゃなかったっぽい。
ピッ。
扉の前で立ち止まり、すぐにこちらを向いた。聞こえてきたのは嫌な音。
この人、、「特別ロック」かけたな!?
想像の真下すぎる行動に目を見開いて原因の人物を凝視。
ますます意味が分からない。
「特別ロック」とは、その名の通り特別な物。生徒会室と風紀委員室だけに存在していて
これを扱えるのは生徒会長と風紀委員長だけだ。あと理事長。
重要すぎる書類がこの二部屋に集まっているため、何かあった時の為として取り付けられている
一度かけると、指紋認証、虹彩認証などさまざまなセキュリティーを突破しないと開けられない
ので、はっきり言って使うことはない。
というか普通存在すら知らない、その二人以外は。
俺がなぜ知っているのかは、、ね?
とりあえず、そんなものをなぜ、この人は今、この状況でかけたのか。
全くもって分からないけど、明らかにこれは良くない状況だ、危険信号がめっちゃ鳴ってる。
「どうゆうつもりですか委員長」
「嫌だな、要。''委員長''じゃないだろう?」
こちらを向いたままにっこりと微笑みを浮かべる。いやもう怖い。
異常な圧をかけてくるセンパイに、逆らう勇気なんて全く湧かない俺は視線を逸らして口を開いた。
何か恥ずかしいし。
「、、、、、、、櫻路センパイ。これで良いですか」
「クスクス、まぁいいか」
またもや笑みを浮かべるセンパイが、「可愛い」とか悍ましい単語を発したのは俺の気のせいだと思う
、、、俺に言ったわけじゃないよね?
「さて要、本題だ」
俺の思考を打ち切るかのように、地獄のゴングがなった。
「リコールとはどうゆう意味かな?」
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