悪名高き八旗高校 3

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 章は、階下のことには関心薄げになにげなく携帯をいじっている風を装い、実は携帯のカメラを密かに起動させていた。  自分達はただの高校生ではない。「八旗高校の生徒なら」と疑われることは見越している。これまでに一見愛らしい章はともかく、俊也の外見で判断されることもままあったからだ。  だから、何かあっても100%自分達の言うことを信用されるとは思ってない。  でも、卿子が自分からスカートを持ち上げて見せたとなれば話は別だ。写真にこれまでのやり取りの音声は残らない。あくまでも卿子が持ち上げれば、それで良かった。  卿子は、俊也の細く吊り上がった目に睨まれ、豹変した喋り方にすっかり怯えている。  もうすぐ正常な判断を失うだろう。  そのシャッターチャンスを待っていた。  おずおずと卿子は自分のスカートを握りしめた。
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