知己を自由にしていい一日 5

2/8
前へ
/778ページ
次へ
「あ、まあホテルの出入り口で話すのもなんだから、ランチでも食べませんか? ここの最上階レストランのランチ、美味しいんですよ」  さすがこの近隣に勤めているだけあって、情報は完璧だ。 「ね?」  と章が嬉しそうに知己に言った。 「……いいだろう。腰を落ち着けて、レストランでゆっくり話を聞かせてもらうとするか」  と知己が言うと、すっかりライオこと将之に脳内ピンク一色に染められた敦が 「……?!」  と聞き間違えて過剰に反応し、真っ赤になった。  それで、知己の視線はますます険しなり、将之は肩をすくめてみせた。
/778ページ

最初のコメントを投稿しよう!

242人が本棚に入れています
本棚に追加