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「あ、まあホテルの出入り口で話すのもなんだから、ランチでも食べませんか? ここの最上階レストランのランチ、美味しいんですよ」
さすがこの近隣に勤めているだけあって、情報は完璧だ。
「ね?」
と章が嬉しそうに知己に言った。
「……いいだろう。腰を落ち着けて、レストランでゆっくり話を聞かせてもらうとするか」
と知己が言うと、すっかりライオこと将之に脳内ピンク一色に染められた敦が
「腰を、打ち据えて……?!」
と聞き間違えて過剰に反応し、真っ赤になった。
それで、知己の視線はますます険しなり、将之は肩をすくめてみせた。
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