★中位将之という人物 4

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 やがてキスを解いて、家永は知己の今の状況を改めて観察した。  病院から借りている寝巻は乱れているものの身に付けている。そこに、知己は下着に両手を突っ込んでいた状態で、今は家永がめくって確認したので 、下着も下げられてしまっている。 「下着の中だったら、汚れてもいいってことか?」  と家永が言えば 「……そのつもりだった。というか、何も考えてなかった。ノリで始めちゃったんだし」  きまり悪そうに視線をそらし、知己が渋々ながら素直に白状した。 「なるほど。パンツはお前の持ち物だし、水洗いだけして明日持って帰ればいいもんな」 「この状況を冷静に解析されると、嫌なもんだな」 (いい加減、パンツを戻してほしい)  晒された状態が居たたまれなくて、家永にめくられたパンツを知己が見つめていると、 「あ、ばか……! 何を……!?」  家永は緩やかに右手に力を籠め、知己の手ごと握りしめた。 「萎えたと喚いていたが、少しは復活したか?」 「……」  そんな質問には、とても答えられない。  知己は気まずそうに口を閉ざした。 「ずっと我慢させてて、すまなかったな」  ゆっくりと上下に動かし始める。  すると、知己の腰に甘い疼きが走った。 (なんか、変な感じ……)  自分の手で触っているのに、家永に動かされている。  家永に触ってもらっている感覚があるが、直接触っているのは自分なのだ。家永に直接触れられるよりもどこか倒錯的でどこか背徳的な感覚があった。  家永は知己の手の上から間接的に握っているので、力加減が難しい。知己の手はまだこの行為を良しとしないで、非協力的にこわばらせている。強引に動かしたら痛がるだろう。家永は少しずつ力を加えながら、知己の良い所を探っていった。 「明日からは、ずっと一緒だからな」  家永の優しい言葉と行為が、知己を高める。  知己は「ん……」と短く答えたかのような声を漏らし、上半身を家永に預け、されるがままになっていた。  知己の両手の力が抜けると、家永も動かしやすい。  くちくちと湿った音が暗い病室に響いた。 【私信】 ごめんなさい。なんかペコメ変ねと思ったら、間違って過去のメモを貼り付けてました(*´▽`*)将之は、時差の所為で爆睡中です💦だから、さっきのは夢です。なんか見えた気がしたかもしれませんが、夢ですよー!
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