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そういうと、将之もバスタブに身体を投じた。
(いや、恥ずかし過ぎるだろ)
知己は心の中でツッコみながら、将之が入っても窮屈さを感じさせない大きなバスタブの隅っこに寄って、将之から出来る限りの距離を取った。
(ひぃー! やっぱり無理無理……)
そんなに湯に浸かった訳でもないのに、頬は高揚し、湯あたりでもしたような目眩さえ覚える。
「大丈夫ですか?」
「うん。多分……」
まともに将之を見れなくて俯き気味に答えた後
「あの……」
と付け加えた。
「?」
「あの、あんまり近寄らないでくれ」
「おかしなことを。近寄らなきゃ、何もできないですよ」
将之は苦笑いを浮かべると、
「少し湯から出た方が良いのでは?」
おもむろに腕を掴んで知己を一度立たせた。
「……ぁ……」
全裸なので当然、知己のものが晒された。慌てて湯に戻ろうとしたところを将之に阻止され、今度はバスタブのヘリに座らせる。
将之はこれまた当たり前のように知己の正面に座ると、知己の両膝を掴んだ。グイと力任せに両脚を開かせるが、知己はたまったものではない。
「あ、ちょっ……、何?」
焦る知己に
「さっき、僕に任せてって言ったでしょ?」
と口調だけ優しいが、知己に有無を言わせない強引さがある。
大きく脚を割り開かれ、知己のものが将之の目の前に晒される形になった。
知己は焦った。
「や、恥ずかしいっ」
思わず本音が出ると、
「でも、シャワー浴びたらさせてくれるって言いましたよね?」
そんなことを言った覚えはない。
『とにかく一回シャワー浴びさせてくれ!』と言ったのは、そういう意味になるのか?
「いや、待ってくれ。ちょっとまだ心の準備が……、あっ……ゃ、ん……っ」
将之はごにょごにょと色々言う知己に構わず、晒されたそれを口に含むと舌を絡めてきた。
「……ぅ……」
腰に押し寄せる快楽に流されまいと、知己が呻く。
だが緩やかだったものが、確実に力を持ち始めている。自分の体の変化を思い知らされた。
「先輩は、これ、するのもされるのも好きでしたよ」
(嘘……っ!)
とは言い切れない。
将之が容赦なく舌を絡める度に、腰にグズグズとした甘い疼きが生まれ、それが溜まっていく。腰から下が蕩けそうにな感覚に陥る。
「ぅ……、ぅあ、ん……ぅ」
口を押さえても、漏れる声は我慢できなかった。
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