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「大体、先輩が悪いんですよ」
(え? 俺の所為?)
「言ってみれば僕だって一カ月間もご無沙汰なんです」
言い終わると同時に三本目の指が差し込まれた。
「ぅぁっ!」
かなり馴染んできているので、圧迫感はあったがそれほどの苦痛はない。
「急なことで当然、ローションもスキンも準備してなくて。あなたの身体を傷つけないようにするために、仕方なくこんなことを仕方なくしているんですよ」
「ひ……ぃっ、ゃぁ……」
ぐいぐいと強引に押し入る指が、知己の内部のある一点を掠める。
「あっ……!」
びくんと腰が揺れて、知己の背が一瞬反った。
「決して無防備に曝け出された先輩の腰の魅力にこの僕が溺れているとか、ちょっと嫌がりつつも身悶えする先輩が無性に可愛いとか、決して僕の趣味ではないってことだけはご承知おきください」
将之の話など、とても聞いていられない。
湯あたりなどではなく、顔は真っ赤になって頭がぐるんぐるん回るようだ。
「ゃ……、な、に……、そこ……?」
広げられた箇所からは、粘液質な音がくちゅくちゅと聞こえた。
「……っ……、うぁっ……、もっ……!」
激しい抽送に、すっかり艶を帯びた知己の声が息と共に途切れ途切れに吐きだされる。
「ここ、相変わらず好きなんですね(これは本当)」
特別な反応を示すそこを将之はぐぅっと押すように撫でた。
「ひぃあぁっ、ぅっ……!」
押される度に吐精感が増す。
未曽有の感覚だった。
こんな体の中から強引に絶頂に導かれる行為と感覚に、恐怖に似た感情を覚え
「やめ……っ……」
知己は目を瞑って制止した。
だが将之は
「学習しませんね」
さらりと返事すると、更にそこを撫でまわす。
「あ……っ、ゃ……っ……!」
瞑った瞼の奥に光が爆ぜる。
「それで僕がやめたこと、一度もないでしょ?
あ、そっか。記憶、ないんでしたっけ?」
知己は将之の言葉にか、執拗に攻め立てるその行為にかは分からない
「いっ、ゃあぁぁ……ーっ!」
否定の言葉と共に、押さえていた欲望をついに吐き出した。
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