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「君にさ?ひとつ聴きたい。」 「ナニ?」 「SEXについて。」 「は?セクハラ?」 「違う、(笑)そういう事を僕は本当に毛嫌いしている。辞めてくれ、そんなつもり毛頭ないから。」 彼はそう言って照れ隠しの顔をしてボクを見つめ目を伏せた。 「僕にはよく分からないんだけど、SEXなんか、どうでも良いんだよ。オナニーしてるし。」 「それで?ナニ?僕に何を期待してるの?」 「いや、だから、、、」僕は彼がふざけているのかと怪訝な目で見つめた。 「違う違う、そんなことほんとにどうでもいい。君がオナニーしてようが、しまいが本当にどうでもいい。頼むから真面目に質問に答えてくれないか?」 「はァ、ˉˡˍˉそれであなたは何がやりたいんですか?」 「いや、そこは聞かないでくれ、本当にプライバシーだから。」 「草。貴方の話は、まるで展開しないな!心を開いてない。くだらない、本当にマジになれよ。クソが。」 「……済まなかった。確かに此方に非がある。それは謝る。少し、時間くれないか?」 「いえ、そんな時間なんてないです。こちらは一刻を争っているんです。」 「何をそんなに焦ってんですか?私はあなたの答えをずっと、待っている。」 「…いえ、本当に貴方が信頼に足る人物なのか、品定めしているんです。」 「成程、こちらの信頼は得られていない理由か。」 「そうなります。私は自分がやりたい事をやりたいようにする為に手段は選びません。勝つためには、必ず部があるやり方をする。負ける戦はしない。」 「つまり、君は何をしたいの?」 「そう、それですね、つまり、私は相手に評価される為の手段として、今は語ります。あなたを説得させ、うなづかせれば必然的に私は当社に採用となりますよね?」 「たしかに。それは私が決めることだが、君の視点はいつも上から目線だな?」 「残念ながら、そうです。僕は完全に上から目線です。自分はあまりにも分かりすぎて、もう、相手の裏まで見えてしまう。だから、この戦いはあなたの負けだと言うことももう、決められている。」 「…何を言っている?」 「僕が認められたいのは、表現者としてのポテンシャルですよ。人間があらゆる手段を使って、目指す最終地点はコミュニケーションです。それを制するものが、あらゆる場において、認められるわけです。私を表現者として採用願います。」 「それは趣味の範囲ですれば良いだろ?」 「いえ、私はこれで稼ぎたいと思っています。文章スキルを収益化したいのです。」 「なるほどね(笑)君の言い分は私と相通じる。とりあえず君のやりたい事をやってご覧。」本当に勝手にしてなよ、と吐き捨てる様に彼は言った。 「よろしくお願いします。」 人が何かをする場合、本当にやりたければ、それは叶う。どんな如何なる場所においてもそれは、本気かどうか次第で戦況はガラリと変わり、稼ぎも可能になる。それを遊びでやるやつと本気でやるやつはその向き合い方も、俄然違う。私はこの男の瞳が気に入った。 「世界を描け。」そう、彼は言い、私は晴れて組織の一員となった。次の敵は、この世界に存在する一人一人の病とだろう。彼は呆れながらもわらう。『やれやれ、それは、とっくに暴いた。本当に繰り返すンだね?フフ、ウケる。』 彼はフッと口元を弛め、下界を見下ろす。この街に、憐れみが零れないように祈りを込めて、彼は裏切りの街角で、頭を掻く。 『本当に子供でヤレヤレだ。』 ニヤッと笑った彼の顔は本当に無邪気で、悪びれて無かった。【続く。
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