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そもそも、キャストの中でも人気である天茉しおりが僕のリクエストを真っ先にOKしたことが信じられなかった。
レンタルラビットは多種多様の相手にも対応出来るように、オンラインでのデートも昨年からスタートした。これを知って申し込んだわけだが、もう行動に移したことも、今の語りも、仮デートしてることも嘘だと言って欲しい。
「い、きなり……話してごめんなさ……」
「わあ!キキルをそんな風に捉えた人、はじめて〜。さっすが、私の彼氏だ。見る目ある〜」
へ?と間抜けな声が出た。
何を言っているんだ、この子は?それから、何故、猫背、整えていない肩まで伸びた髪、栄養は足りてるのにほっそりした僕を見て笑顔を振り向いてくれてるんだ?
「……好き……」
「私も好きだよ、まよねーずさん」
鼓動が体験したことのないほど、激しくなる。羞恥による顔の熱さではなく、嫌いじゃない、不愉快でもない熱さが顔中を巡った。
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