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仕事の合間に、休憩室で丸いアイボリーの石油ストーブに2人の女が手をかざして立っている。外には細かい雪が舞っている。
A :聞いた?Cの話?
B :聞いた。信じられる?
A :あそこまでとはねー
Aがやや眉を吊り上げ唇の端を歪める。
B :まさか本当に自殺までするとは思わないでしょ。
A :でも、しそうだったよね。
B :確かに、あの人何考えてるか分かんないし表情ないし。
A :なんか自然過ぎて、悲しいとかない、皆無。えぇ!!!???とかなくて。何となく自殺か他殺かどっちかは、するかもってくらいー。
B: 私Cさんのこと嫌いじゃなかったんだけどCさんは私のこと嫌ってたと思うなー。いやみんなのことを嫌ってたと思う。みんな、どころか自分を含めた全部。
A:やけに肩持つね。優しいじゃん笑
B :そんなんじゃなくて笑
死にたくなる気持ち、気分?分かるよね。理由なんて何でもいいっていうか吐いて捨てるくらいあるから。
Bの瞳がやや曇る。
A:死なないでね。
B :え、どしたの?
A:分かんない。死にたい人がいたとして私、引き止めるのに何て言ったらいいか分かんないから。
B:ありがと笑
A:死なないでね。
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