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人生をリセットするのだ。人間関係をすべてやり直すのだ。そうすれば、きっとこんどこそ勇気を出せば変われる。……いける、と思った。彼がそばに居れば、また笑えるような気がした。
それからだ。私は中学校に毎日無理やり通っては、勉強だけに打ち込んだ。
ひたすらに、学力だけは高いおばあちゃんちの近くの、空太君が通うかも知れない高校に絶対入れるように―――。
そんな時、ふと視線を感じた。見知らぬ制服を着た男女だった。
「なぁ、あの子かわいくないか?」
「やだぁ、男受けはしそうだけど……なんかぶりっこっぽいじゃん」
「嫉妬か? 本当女はああいうたぬき顔の可愛い子をやっかむよなー」
「はぁ? 何?」
「あの子別中の子みたいだな。オレも同じならよかったのに……」
「ハイハイ、行くわよ。彼女を放置してほかの女の子を見ない」
「はあい」
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