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第3話 幼馴染(お嬢様)との出会い
迷子発生事件の後。
しばらくしてから、僕はもう一方の幼馴染(お嬢様)に出会った。
小さな町の中で、子供達と一緒に木刀で素振りしてるところを見た時だ。
「……」
「ねぇ、あなた」
「……」
「なんで、目をあわずにとおりすぎようとしてるのよ」
だって、面倒そうな見た目してたし。
関わりたくなかったけれど、呼び止められたのでやむなく対応。
商人の両親の顔に泥をぬるわけにはいかない。
こういう細かいところから、悪評が流れて行ってしまうのだ。
「すいません、気が付きませんでした。かわいらしい服ですね」
「そういうおせじは、いいの。このへんで男の子みなかった?」
「男の子ならたくさんいますが」
「うーんと、とび色の髪をした子で、ちょっとあほっぽい子」
なんか見たことある。
ここに来るまでに、話しかけられたが無視したやつだ。
あの鳶色の頭の馬鹿。
なんだかんだいって、この町にくるたびにつきまとわれるんだよな。
「馬鹿の男の子ならあっちの木にのぼって、やべっ蛇にかまれたーっとか言ってましたよ」
「ええっ、大変。手当しなくちゃ」
走り出すお嬢様のお召し物は立派なもの。
良い家のお嬢様なのだろう。
馬鹿にかかわるのは面倒だったけれど、両親のために商売チャンスを逃すわけにはいかない。
僕はくすりをうりつけるために、少女の後をついていった。
その後僕は、足をはらした馬鹿の面倒を見ることになった。
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