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第1話 拾ってきた
僕には幼馴染がいる。
貴族の女の子で、見た目はすごくかわいい。
だけど、時々突拍子もない事をしでかすのがマイナスだ。
「……」
「お嬢様、あれはなんですか」
僕は幼馴染(お嬢様)の屋敷に遊びに行った際、部屋の隅におかれているそれに視線を向けた。
「拾ってきたの。魔物がうじゃうじゃいる森で」
「とても変わった物を拾ってこられたのですね」
「そう? でも、前にもこういうの拾った事あるわよ」
「あの執事は例外です。お嬢様のご両親も噛んでたんですから。ですけどこれは……」
僕は、なんとも言えない視線で、不満げな表情をしてぶすっとしている男性に視線を向けた。
その服はボロボロだった。
「ただの不審者では?」
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