第2話 スクールライフ

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第2話 スクールライフ

 僕の幼馴染達は入学試験をクリアして、無事入学してしまった。  幼いころから人助けと魔物退治をこなしていたから、無駄に実力がついてしまっているのだ。  僕?  そんな阿保共に付き合わされた弊害で、危なげなく合格だよ!  その点だけはありがとうございました!  そんなこんなで通う事になった勇者養成学校の 教室でのひと時。 「勇者になれるのは、学校でトップクラスの成績をたたき出したものだけらしいわ。当然よね」  はぁ、そうですか。  隣でそんな事をつぶやいているのは、僕の幼馴染(お嬢様)だ。  このお嬢様はお嬢様なのに、ぜんぜんお嬢様してくれないお嬢様だ。  木刀片手に、素振りと剣術を極めたお嬢様は、勇者へのあこがれを忘れないまま成長。    とうとうこんな学校に通う羽目になってしまったのだ。 「俺はトップじゃなくても良いんだけどな。俺がなりたいのは騎士だし」  こっちは、幼馴染(馬鹿)だ。  馬鹿っぽい思考で、馬鹿っぽい事に、馬鹿丸出しの動機で、なんか恰好いいよなって感じで入学した。  馬鹿だろ。こいつ。 「勇者になれなかった人たちは、騎士に就職するんだもんな。だから、俺は騎士になる」  さいですか。  そんな二人の幼馴染を持つ僕は、毎日気苦労が絶えない。  どしゃーん。がらがら、どかーん。  ほら、なんか荒事の気配がした瞬間に、幼馴染ズが席を立つ。 「あっちで、喧嘩が起こったぞ!」 「誰か、とめて!」  で、他の生徒がこんな叫びをあげると、こういう流れになる。 「大変。怪我をする前にとめなくちゃ!」 「おっ、何だなんだ、俺もいくいく」  僕は走り出そうとした二人の首根っこを掴んだ。  思った傍から、何も把握せずに巻き込まれに行くな。
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