02 あなたの名前

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 嵐の様な出来事の後ってくすぐったいのね。知らなかったわ。それにしても、媚薬って凄いのね。あんなのを危うく飲まされるところだったなんて。 「媚薬って怖いのね。私あの瓶一杯の媚薬を飲まされたらどんな風になっていたか」  男達に犯されている自分を想像してブルリと震える。 「全くだ。酒場では気をつけろ。特に自分の食事や飲み物から目を離すな」  イサークが溜め息交じりに私を再び諫める。 「うん……そうね」  私は「ごめんなさい」と小さく呟いた。イサークは私の返事の代わりに頭の天辺にキスをしてくれた。  魔王を倒して勇者ルカと共に進めた冒険も終わりだ。今日はお祭り騒ぎだったけど、これからどうしたらいいのだろう。勇者ルカと魔法使いのカスミはこれからどうするのかな。  冒険は終わったのだから、明日からは勇者ルカのパーティーは解散ね。って事は私はどうしたらいいのかな。  そんな事を考えながらウトウトしていると、耳元でイサークが呟いた。 「明日の事はゆっくり考えよう」 「……うん。それって一緒に考えてくれるって事? イサーク」  名を呼んで続きを尋ねるのが少し怖くなる。
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