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第1章 悪
感情から沸く行動も全てにおいてこの世の中理にかなった試しがない。そう、行動すれば必ず出来る保証もなければ近未来に役に立つわけでもない。もっと言ってしまえば、ぼくが生存していること自体無意味なのでないかと、清水幸(さち)はそんなことを考えながらいつもように中学校に登校していた。
この突き当たりを右に曲がればまた学校に着く。今日もまた、クラスの友達もしくは、先生との挨拶をするのがお決まりだ。
この当たり前の動作は自分が大人になってもいつまでも変化することは無い気がしている。
「あーあー今日も学校サボろうかな?面倒くて仕方ないや」
幸は、突き当たり右に右折すればすぐに学校に着くという場所でいつものようにボヤくのが日課なようなものだった。
小学生の特に入学したての頃は、未知の体験が出来るのではないかと学校に行くのが仕方がなく、いつもワクワクしていた。低学年三年生までは間違えなくそんな心境であった。
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