10人が本棚に入れています
本棚に追加
詩を何かと勘違いしていたのか?
詩と似たようなものなんて……あ、ああ! あれか!
「もしかして、詩のことを……死ぬの死だと、勘違いした?」
「……」
プルプル震えてる……その通りみたいだな。
「……ふっ! あはは!」
「わ、笑うことないでしょ……」
「いや、笑うでしょ! どんだけ死にたいんだよ! あ、大声で言うのは、さすがに駄目か……」
防音が効いた部屋でも、窓が空いた状態で大声出したら、さすがに聞こえるかな。そしたら、お隣さんにクレームを言われたり……
「……ふふ」
「な、なんだよ……」
「だって、青い顔してるんだもん。笑っちゃうでしょ」
「い、いや! お隣さんにクレーム言われるかもしれないじゃん!」
「ふふ……心配しすぎだよ」
確かに、心配しすぎたかな……。
「そ、そうだな……。あ、あはは……」
「何? その、ぎこちない笑い方。ふふ……あはは!」
「そんなに笑うことないじゃん」
「私と同じこと言ってるし! あはは!」
「あ、そうだな……あはは!」
涙を浮かべながら、白河さんは笑い続けた。
こんなに笑ってるのは、初めて見たな……。なんだか、こっちまで面白くなって、俺まで笑ってしまう。
さっきまで、あんなに殺伐とした雰囲気だったのに……。今は、和やかな空気に包まれてる。
最初のコメントを投稿しよう!