冷たいなぁ。

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冷たい!冷たい!今日も失敗した。 先輩に何度も告白してるのに、今日も玉砕。 蝉の声が響き渡る。木陰で2人。風が吹く頃私は先輩に想いを伝えた。 「先輩何度も言いますけど。好きなんです。本気で。誰よりも」 まだ言いたいことはあった。沢山あった!なのになのに! 「なんどでもいうが俺は君が好きになれない。」 もっといい振り方ってものがあるでしょ!女心なんにもわかってくれてない。 「まだ続きが。」 そう言いかけたのに先輩は立ち上がりそそくさと帰って行った。 気がないならお昼ご飯一緒に食べるのも断ってくれていいのに。そんなことを考えながらも私はただ真っ直ぐ先輩のその背中を見つめていた。 冷たい。冷たい。 先輩は氷のように冷たい人だった。 明日もまた告白はするつもりでいる。なんて伝えたら届くだろう。どうやったら振り向いてもらえるだろう、ううん、振り向いて貰えなくても私の気持ちを理解してもらうには、 そんなことばかりを考えていた。 冷たい。冷たい。先輩の心を溶かす方法。 私が太陽になってあっためる? でもどうやって? 冷たい。冷たい。 ドライヤー、、は無理があるね、 冷たい。冷たい。 なんで私を好きになれないんだろ。彼女は居ないはずだし。 冷たい。冷たい。 年下だと恥ずかしいのかな? 冷たい。 突然私に強い痛みが走ってきた。体が跳ねコンクリートに打ち付けられた。 痛い。痛い。 慌ててトラックが走っていくのが見えた。 冷たい。痛い。 目の前に私の赤い液体が流れていくのが見えた。 夏なのに冷たい。冷たい。 そんなことを考えながら、私が冷たくなっていくのをかんじた。
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