堕天使との契約

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初めて見たお爺ちゃんは凄く怒っていたのを覚えている。 その時に、ママが、どれくらいのお金を貰ったのかは知らない。 でもママの口癖は『お金がないの』だった。 それが真実かどうかは子供の私には理解する力はなかった。 いつだってママは、手の平サイズの機械の画面を見て、それを器用に操作している。 小学5年になって、それが携帯電話と言うスマートフォンだと言う事を知った。 だからと言って、ママに聞いた事はない。 「ママは仕事だから、冷蔵庫に入っているモノを適当に食べて」 化粧をして綺麗に着飾ったママは、そう言った後、自宅を出て行った。
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