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夢を見た。
パパと暮らしていた頃の夢。
「その目が気にいらねぇんだ!」
ガツン!
パパの怒鳴り声が部屋に響く。
蹴られた私は壁に頭をぶつけた。
その後に閉じ込められたのは、暗くて狭い部屋。
泣き叫ぶと部屋のドアをドン!と蹴られたんだ。
怖くて…
悲しくて…
痛くて…
「助けてやる」
そんな声を聞いた様に思う。
「時が来れば必ず助けてやる」
幼い私は、何度も何度も頷いたんだ。
あの声は…?
あぁ、琉果の声だったんだ。
夢だと思っていた。
空耳だと思っていた。
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