堕天使との契約

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使い古したお布団を敷いて、寝転ぶとキュルルと鳴ったお腹。 家で満腹になるまで食べた記憶がない。 だって、家にはお金がないんだもの。 「おい」 突然聞こえてきた声に驚いて、布団の中に潜った。 「ブス、チビ、出て来い」 「ブスでもチビでもない!」 釣られて布団から出た私は固まった。 理由は、しゃがみ込んで私を見る人の背中に黒い翼が見えたから。 しかも男の人だ。 鍵を閉めなかったから入って来たのかな? 「強盗さん、家にお金がないから帰ってください。 誰にも言わないから」
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