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「もう、開けたら閉めてくださいな」
「すまん、すまん、分かっているよ」
王様はそう言って聞き流すように
鼻で笑って返事をしました。
それに機嫌を損ねたお妃様は、
王様との食事の前に、
家来たちがいる前で王様のスープに
タバスコを滝のように仕込みました。
遅れてテーブルについた王様は、
何も気づかずにスープをひと口飲みました。
「グブフォ!なんだこれは!」
お妃様は何食わぬ顔で
スープをすすっていました。
「まぁ、どーされましたか?今日も美味しいスープですね」
王様はお妃様がやったのだと気づき、
怒ってお妃様のところまでドスドスと歩いていき、ナプキンをなげつけました。
「まぁ、なんてことなさるのですか?
妻にむかって...そんな酷いこと......」
お妃様は怯えた表情をしました。
さらに怒った王様は、
またドスドス音を立てて書斎に戻りました。
「くそー!やりやがったな」
王様は、兵を集めました。
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