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「この前、レベル10で能力が拡張されたとすると……」
恐らく、今回レベル20に達したことで、また何か新たな能力が解放されるに違いない。
ゲームの主人公のようにどんどん強くなる自分に、いつもの秀樹なら簡単に舞い上がっていただろう。
(早く、強くならなきゃ)
その顔つきは真剣だ。
これからも能力者たちの戦いに遭遇することになる、そんな気がしてならない。
生き残るには、強くならないといけないのだと。
そんな決意を固めていたところ、秀樹の部屋のドアがノックされた。
「お兄ちゃん、郵便入ってた」
チラッと麻衣が顔を覗かせ、一枚の封筒を投げてよこした。
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