タイプX

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「あの、いろいろ聞きたいことが山ほどあるんだけど」 「私も。お互い話があると思いますので……ちょっと出てこれますか?」 サリアはある喫茶店の場所を指定した。 今から来れるかと言う質問に、秀樹は即答する。 電話を切った直後、急いでクローゼットを開けてキレイ目なシャツを選び出した。 そして棚からシルバーアクセサリーを取り出し、姿見の前でいくつか自分につけてみた。 「まあ、身だしなみだから……」 誰が聞いているわけでもないのに、言い訳するようにつぶやく。 内心、超がつくほどの美少女に会うと思うと、ワクワクするのを抑えきれなかった。 少しかかったが、やがて準備ができたので家を出る。 出る際に、麻衣から「またゲーム漁りに行くの?」と呆れながら言われたが、めんどくさいので、そうだと答えておいた。
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