タイプX

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「古代の人が使っていたとされる能力が発現したものです」 「古代人?」 「そう。詳しくは解明されていないのですが、世界に文明が起こる直前は、このような能力を使っていた人がいたそうです。今では滅多にいないので、先祖返りとか、発現者とか言われてますが……単純に能力者と呼ばれるのが多いです」 「能力者、か」 秀樹は自分の手のひらを見つめた。 「それってもしかして、オレも一緒なの?」 「そうだと思いますが。あなたの能力が発動する時、目が光っているでしょう?」 「まあ、そうだけど……じゃあさ」 少し躊躇ったが、秀樹は思い切って聞いてみることにした。 「君も、ゲームから力をもらったの?」 「何ですかそれ?」 変なものでも見るかのような目で見られた。 秀樹は内心……ちょっとゾクゾクする感覚がした。 やばい。 何かに目覚めそうだ。
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