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「エックスって……」
秀樹はサリアの言葉を受けて、少し俯く。
「驚きました?」
「なんか、カッコイイ」
「……変わってますね」
顔を上げた秀樹がキラキラした目をしていたのを見て、サリアはなんとも言えない表情をした。
「エックスって、だいたい強いやつとか、裏ボス的な雰囲気を醸し出すだろ?」
「裏ボス的というのはよく分かりませんが……確かに、強いとは言えます。いえ、成長次第で最強とも言えるでしょう」
サリアは両手の細い指を組み、顔の前に持ってくる。
「歴史上にも、ほとんど存在しません。ちなみに、現在はあなたのほかに1人しかいない」
「誰なのそれは?」
「犯罪組織の者です……ハッキリ言って、彼一人で世界中の能力者に勝てる可能性があるくらい、強い」
「何そのチート……怖」
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