2対1

5/15
前へ
/521ページ
次へ
レジに着いても、店員は立っていなかった。 どうやら店内が混み合ってきたからのようだ。 レジの台に備え付けられていた、ボタン式のベルを鳴らして秀樹は待つ。 「お待たせしました」 間もなく、男性の店員がレジに来た。 秀樹はレジのディスプレイに表示された金額を払おうと、お札を置いた。 「えっ」 「おや」 見知った老人がいるなと思ったら。 レジに立っていた店員は、あの山田だった。 「ここで……働いているんですか」 「まあ、そうだね。それはそうと、お釣り」 秀樹の手の中に、お釣りの小銭を渡す山田。 その時、秀樹の手に山田の指が触れた。 「レベル20に達したようだね」
/521ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加