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「やっぱり……分かるんですね」
山田の不思議な力に、もう秀樹は驚かない。
「うん。今回は、人間以上の力を持つキャラにも変身できるようにしておいたよ。要求されるステータスは厳しいが、頑張りなさい」
前回と変わらず、新しい力を与えてくれたらしい。
きっとこの老人は……またレベルが一定程度上がった時に現れるのだろう、そう秀樹は思った。
山田が秀樹の背後を見て、苦笑いを浮かべる。
秀樹が気づくと、次の客がレジで精算しようと背後に待っていた。
慌てて順番を譲り、入口近くに立っているサリアの方へ向かう。
「お知り合いですか? あの店員さん」
どうやらサリアは、秀樹と山田のやりとりを見ていて、顔見知り同士であると思ったらしい。
「まあ、ね。あれが例の山田さんだよ」
「えっ!」
サリアは驚き、もともとつぶらな目がさらに大きく見開かれた。
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