決着のカタチ

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「どうした! 動けま……」 「動いてるだろ?」 真司は一歩、踏み出した。 重い物を背中に負っているかのように、重々しい一歩。 だが、さらに一歩を前に踏み出す。 「なぜ……」 「触媒、だよ」 戸惑う陸に、真司が答えを示す。 真司が足に履いたスニーカーが、群青色のエネルギーに覆われている。 「なっ……そんなことまで」 陸が目を見開いた。 まさか、自分を遥かに超えた技術を習得しているとは。 その事実に、精神的ショックを受けた陸。 それが隙となり、真司を縛っていた磁力のパワーが緩んだ。 「あっ」 一瞬。 たった一瞬だった。 すぐに陸が磁力をかけなおしたが、もう遅い。 コンマ数秒あれば充分、真司のスピードなら。 陸の目の前に達した真司が、拳を突き出していた。
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