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三.
亮とは、明日の昼に会う約束をして電話を切った。
気がつけば、午前零時を回っている。
携帯を枕もとに置くと、修は起きあがってパソコンの前に座った。
どうしても調べたいことがある。
井澗のフルネームと、ボクシングという二つのキーワードで、画像を検索した。
画面上をスクロールしていくと、赤いグローブをはめた、ファイティングポーズ姿の写真に目がいく。
それは井澗だった。
成人の日の後、それっきり会っておらず、もう十年以上経ったわけだが、すぐに井澗本人だとわかった。
さらに、二枚ほど井澗の写真を見つけることができた。一枚目は、コーナーで椅子に座り、トレーナーから説明を受けている写真。
そして、最後の写真は……。
修はすぐに顔を背けた。それは、相手からのパンチを右頬にもらい、両目をつぶり歯を食いしばっている写真だった。
多分、この写真が掲載されているサイトをのぞいたら、試合結果がわかると思う。
だが、俺は見るのをやめた。
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