目が覚めたら魔王城

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 その後、俺はレンと共に中へと戻った。  魔王城と呼ばれるに相応しい、不気味な城の中に。  中へ戻ると、壁の強化に務めてくれていた者たちが、盛大に歓迎してくれた。 「主よ! お帰りなさいませ!」  10人前後の者たちが、嬉しそうに笑っている。笑っているが、どこかその表情が引き攣っているように見える。俺の気のせいだろうか? 「ああ、ただいま」 「コートはお部屋にお掛けしておきます」 「ありがとう」  淡々と話が進み、少し怖い。  色々と分からないのだが、この者たちは、俺が前魔王ではないと知っているのだろうか。知っていても知らなくても、いずれは話さなくてはならないことなのだがーー 「ーーあ、申し遅れました。私、ヴィネと申します。以後お見知り置きを」
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