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ーーー数日後
学校に到着するなり職員室では慌ただしく教頭や他の教師たちが電話対応に追われていた。
恐らく各教室では生徒たちも嘸かし騒いでいることだろう。
まぁいいわ。私には関係のないことだもの。
授業に必要な道具だけを自分のデスクから持ち出し、私は職員室を後にした。
よりによって一限目はあの子のクラスか…。
生物室へ向かう途中、廊下では案の定生徒たちが何やらヒソヒソと立ち話をしている。
こういう品性のない子たちが将来、旦那に相手もされない噂話好きのおばさんになるんでしょうね。
今からその光景が目に浮かぶようで、なんだか笑っちゃう。
口元を歪ませていると、後ろからボソッと一人の生徒の声が耳に届いた。
「神間先生…また一人で笑ってる」
ゆっくりと振り返り、声の主を見つめる。
私と目が合ったその子は顔を真っ赤にして俯いた。
…馬鹿な子。そんな反応をするくらいなら、初めから何も口にしなければいいのに。
基本、一部の生徒意外は私に近寄りもしなければ話しかけもしてこない。
私があまりにも美しすぎるせいなのか、それとも生徒たちに関心がないことを分かっているからなのか…。
まぁ、関心がないと言っても柏原に近づく生徒は例外だけれど。
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