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6.
離婚するつもりはない。
妻や子供たち家族のことは大事にする。
だが彼女とも別れない。
これまで通りつきあうことを認めてほしい、と。
妻は目を見開き固まったまま次の一手を進める為に一生懸命頭を
フル回転させているようで、しばし無言だった。
そして少し考えさせてください、と彼女は言った。
数日後、妻は私の予想に反する言動に出た。
プライドの高い彼女が頭を下げ、私とのより良い未来の為に
女と別れてほしいと言ってきたのだった。
私が妻にずっとレスされ冷たくされてきたことについて
「寂しかった」と言うと・・
妻から素直に、自分が悪かった猛省していると謝られた。
そして、
--- あなたに対して家族としての愛はもちろんあったのだが、以前のような
恋愛感情を持てなくなってしまい、あなたに冷たい態度をとってしまった。
けれどあなたに自分以外の女性がいてその人と仲良くしているのを知り
どれだけあなたが自分にとって大切で恋しい男性(ひと)なのかを
思い知った。----
というような胸の内を明かされた。
ここまで妻から反省と謝罪を受けて、それでも前言を撤回しないなどと
いうような冷徹で、傲慢な人間にはなれなかった為
妻には彼女と話し合い円満に不倫の関係は解消した、と伝えた。
けれど、それは建前でのこと。
内実取った行動は違っていた。
ずるいかもしれないが妻からお願いされた時にはすでに、気持ち自体
かなり彼女に魅了されており、妻にバレたのでハイィー明日から会うのを
止めましょう不倫なんか止めましょうなんて、決断できるような状況では
なかったからだ。
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