第一章

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お待ちください、とか何とか微かに聞こえてくるんだけどまさかこれ、 「まだ中ではお支度の最中でございますっ!!」 「いずれ花嫁となる相手だ、構わん」 (いや、構うよっ!!) まだ花嫁どころか、あんた他に婚約者いるでしょーがっ!! あたしが頭の中で突っ込みまくってる間に、皆さん大急ぎで着付けてくれて事なきを得たんだけど。 「アルフォート殿下のお出ましにございます」 粛々と告げながらも案内してきたベテランさんと思われる侍女さん(苦労してるんですね。王宮なのに)めっちゃ渋い顔してるんですが。
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