第一章

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勘のいい方はもう分かったと思うけど、カタリナ嬢はアルフォート殿下の生まれながらの婚約者です。 カタリナ・ブランシュ公爵令嬢。 彼女はこの乙女ゲームの悪役令嬢で、何かとヒロインに絡んでくるのだけれど。 (うん。この人、常識人だわ) 何しろ、学園は貴族王族に連なる者しか入学を許されていない。 すると当然そこには貴族間の慣習が横たわる訳で。 カタリナ嬢がいろいろと口を挟んでくるのはそういったところ。 簡単に言えば、婚約者や許嫁のいる異性とイチャイチャするな、とか、貴族間ではどんなに親しくとも抱擁はしない、とか前世の享年※※才のあたしからしごく真っ当なことを言っているようにしか聞こえない。 だというのにこのゆるふわピンク頭(失礼)は、『カタリナ嬢があたしを苛めるんです(涙目)』とアルフォート殿下達にチクリやがったっ!! どうしてそうなるのかなぁっ!?
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