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軽く死んだ目になっていると、
「クリスタ、もうそのくらいになさって」
静観していたカタリナ嬢が口を開いた。
(うわぁ、その口調も所作もすごいサマになってる。ただ)
何故かメッチャ漂う悪役感(なんでや、工藤)。
カタリナ嬢は、
「クリスタの言うことも一理ありますが、ご自分のなさったことに気づかれたのなら、もうよろしいですわ」
「カタリナ様っ!」
ですが、とカタリナ様が続けた。
「貴女がこうしてここへいらしたのには、他にも理由があるのではありません?」
(カタリナ様、優しい!! でもって賢いっ!!)
自分としても話が早く進むのは助かるので早速飛び付かせていただきます。
何故って時間がないので。
『断罪イベント』となる卒業パーティーまであとひと月を切ってますからね。
「多大なるご厚情、有り難うございます。時間が勿体ないので無作法になりますが早速お耳にお入れ致したい事が――」
と言って一気に話しました。
アルフォート殿下があたしを何故かこのまま花嫁、ゆくゆくは王妃にしたがっていること。
そしてカタリナ嬢とは卒業パーティーで婚約解消、断罪までしようと目論んでいること。
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