生徒会長サマは、ヤンキーくんを独占したい!

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 翌日、響は生徒会室には寄らず、寮にまっすぐ帰ってきた。昨日は随分遅くまで生徒会室で作業してから帰ったら、琉成がいたくご立腹の様子で、それはそれで可愛かったのだが、理由を聞くと、飯も風呂も待ってたんだ、と言われ、心臓を撃ち抜かれたかと思うくらいきゅんとしてしまった。食事も入浴も自分と一緒がいいと言われて本当に嬉しかった。  またそんな体験をしてもよかったのだが、やはり続いてしまっては琉成に申し訳ない。 「ただいま、琉成。琉成も今日は早かったんだね」  部屋のドアを開けると、自分のベッドに座り込む琉成の背中が見え、響はそれに声を掛けた。その後ろを通り過ぎ、カバンを自分の机の上に置く。すると突然、右手が思い切り引かれ、響は体勢を崩しながらベッドへと倒れた。  驚きでつぶった目を再び開けると目の前に琉成の顔があった。訳も分からず自分に馬乗りになる琉成を見上げると、突然制服のシャツに手を掛け、そのまま力任せにそれを開いた。静かだった部屋にボタンの飛び散る音が響く。 「な、何……? 琉成……?」 「うるさい。黙ってろ」  琉成は冷たくそう言うと、器用に響のベルトを外し、下着ごと制服を脱がせた。破れたシャツと靴下だけを残した状態にされ、さらにネクタイで両手を縛られ、響は訳も分からず小さく震える。  確かに初めは半ば無理やり琉成に抱かれた。でも、それは初めだけで行為自体は優しかった。こんな乱暴にされたことはなかった。 「りゅ……こんなの、やだ……」 「嫌なのは、こんなの、だけじゃなかったんだろ、響は」  なんの愛撫もなく、琉成の指が双丘のはざまに触れる。乾いたままの指先は、入り口をこじ開けるように無遠慮に進んできた。  当然痛みしか感じない響は、嫌だと縮こまる。けれど琉成はそれを無理やり押さえつけ、無言のまま指を増やした。  当然だが、いくらそれを続けられてもひとつも濡れなくて、それにイラついた琉成は、片手で自らのベルトを外し、中心を取り出した。 「やっ、やだ、やめて琉成」  こんな乾いた狭いところにそんなものが入るはずがないと、響は懇願するが、琉成はそれに反応しなかった。自らの熱を軽く扱くと、そのまま一気に響の中へとそれを突き立てた。  息を忘れるほどの痛みに、響は体を硬直させる。まるでそこを刃物が通ったかと思うほどの衝撃に、響の目から涙が零れた。  やがてじわりと自分の中が濡れだしたのを感じる。これは多分自分の血液なのだろうとわかるほど、痛みは続いていて、琉成が自分の中に乱暴に白濁をばらまいて去っていくまで、響はただ感情もなく痛みに耐え続けた。 「……琉成……」  一人残された部屋で、ぽつりと名前を呼ぶ。それに優しく応じてくれる手はもうなくて、響は声を殺して涙を流した。
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